3 月で閉店になるイタリアンバルのお店を 鮨屋に改装する工事がありました。


一年ほど前、店舗リフォーム工事をさせて頂いた いしもんさんからの紹介です。
依頼された店主といしもんさんは師弟関係だそうです。
打合せの合間に、その当時の思い出を話されていました。
気さくで優しい大将です。


改装前のイタリアンバルは、 古材を使った洋風内装で カウンターやダイニングテーブルも古材。
隠れ家のようなお店です。


家具や設備などそのまま利用できる物件で 居抜き工事ですが お鮨屋の和風イメージに近づくように カウンターとダイニングテーブルは撤去します。
鮨屋の顔でもあるカウンターは、 配置を変えて新たに造作する事になりました。


カウンターの高さについて調べますと、
3 種類に分かれています。
店舗工事はオープン後、変更しづらいので、 最初の判断の参考にしてみて下さい。


1  ローカウンター
高さ 73 cm程度。
椅子の高さ 42 cm程度
家庭用ダイニングテーブルと同じ高さ。
メリット: 座った時足が床につくので長時間ゆったり座ることができる。
デメリット: 立って調理しているスタッフが、お客様を見下ろしている状態になりやすい。
カウンター裏に厨房機器がある場合、付け台の高さが高くなる。


2  ミドルカウンター
高さ 95 cm程度。
椅子の高さ 65 cm程度。
キッチン流しよりあと 10 cmほど高い。
メリット: 調理スタッフとお客様と目線高さが程よく合う。
テーブル下に空間ができるので荷物置台が設置できる。
デメリット: カウンターに対応している椅子の種類が少ない。


3  ハイカウンター
高さ 105 cm程度。
椅子の高さ 75 cm程度。
立ち飲み、バーの高さ。
メリット: 調理スタッフとお客様と目線高さがほぼ真っすぐになる。
間口が狭い店舗でも、カウンターを厨房側に飲み込ますことでレイアウトできる。
デメリット: 椅子の高さが高く床に足がつかないため長時間座るのに適していない。
おかみさん曰く鮨屋のカウンターは、 大将とお客様の目線が重要との事。


ミドルカウンターにしてお客様と目線を合わせやすくしました。
目線が同じになると、お鮨やお酒について尋ねやすいですし、 大将との会話を楽しめる空間になりますね。

写真はカウンター造作中のところ

カウンター素材については また次回。


高山建設(株)一級建築士事務所
Writer:上野