『ちょっと教えて!!』

『これって雨漏り!?』

 

不動産屋のAさんから電話がありました。

 

築15年の建売住宅は建てられたからおそらくずーっと雨漏りしていた

 

最初、不動産屋のBさんが買主さんに、

これは雨漏りじゃなく、木のヤニですよ〜

となんの根拠もなくいい加減な発言をしたそうです。

 

そのあと、このBさんは会社を辞めてしまい、

電話を掛けてきたAさんが引き継ぐことになり、

再度買主さんに聞かれ、Aさんは雨漏りじゃないか・・・

 

と不安に思い、僕に連絡をくれ画像を

送ってきたのです。

 

画像を見ておそらく雨漏りだ・・・、と伝えました。

 

すぐに見にきて欲しいと言われました。

今特に雨も降っていないのになぜか、とても急ぎ、

困っている様子だったので、用意をすぐにして向かいました。

 

もうすでに契約していて、引き渡しが一週間後

焦るわけですよね。

 

現場につき、目視した感じでは

明らかに雨漏り・・・

 

2階に上がり怪しげなところを確認しました。

 

 

ベランダのサッシの周り。

下屋と壁との取り合い。

 

 

ここが一番怪しそうだなと目星をつけて、

その日はもう夕暮れだったので後日水を掛けて調査することにしました。

 

 

翌日に水をかけて調査しました

・・・この壁はサイディングと呼ばれる素材の外壁材ですが、

かなり反っていて、コーキングも破断していました。

 

長時間、水を掛けましたが和室には水が出てきません・・・

 

 

やっぱりヤニだったのか!?

見当違いでヤニでなければ嬉しい・・・

と、ホッとしたのは束の間。

 

ボトボトボトーッ!!

 

和室の柱を伝って大量の水が流れ込んできました!!

 

和室で僕と不動産屋のAさんがホッとしながら打ち合わせしている最中、

同行してた、女性建築士があるところに水を掛けたのです。

 

情報操作や手品などと同じトリックにどっぷりハマってしまった!

原因はこの隙間だったのです。

 

しまった・・・

肝心なところを見逃していた・・・

大きく反ったサイディングに気を取られ過ぎていました。

 

情報操作や手品では大きな情報や動作で大衆を引きつけ、

バレてはいけない作業に目を向けないようにするテクニック。

 

その人間心理の誘導にまんまとハマってしまったのです。

 

でも、良かった。

原因がわかれば直すのは簡単。

雨漏りは原因を掴むのが一番難しいのです。

 

この部分で怪しいのはサッシと水切りとベランダ防水との取り合い関係。

そこにコーキング剤を充填すれば直る。

 

そう確信していました。

 

裏側↓

 

あれ・・・??直らない・・・

(もちろん裏側もコーキングを充填しました。)

水の量は激減しました。

柱をツタってくる水もありません。

 

ですが、ポタッ・・・ポタッ・・・っとたまに

天井に水が落ちる音がするのです。

 

何度充填してもそれは消えません。

 

おかしい・・・

 

サイディングを張り替えることにしました

最終手段として考えていた方法です。

出来れば、行いたくなかった方法です。

しかし、買主様もこれでは納得できませんよね。

なぜ、出来ればしたくなかったかというと、

・既存部分と張替え部分の取り合い部分で納まりの不具合が出てる可能性があること。

・既存部分と張替え部分の色が変わってしまうこと。

・既存部分と張替え部分の柄が変わってしまうこと。(15年前の同じサイディングがないので)

買主様にどのようになるかしっかりご説明し、ベランダ部分の3面だけを

張り替えるようにしました。

 

白のこのデザインで決まりました。

(後々サイディングの全面塗装をしなくてはいけないので、

その時に他の部分も白に合わせる考えです。)

 

材料が揃い工事着工。

サイディングを撤去しました。

 

 

え・・・!?

マジ・・・!?

 

 

次回に続く・・・

 

 

TAKAYAMA construction | 高山建設

writer : michio takayama